海外にいる外国人を日本に呼び寄せて働いてもらうには、
事前に「日本で就労できる在留資格(いわゆる就労ビザ)」を取得する必要があります。

その最初の手続きが、在留資格認定証明書交付申請(COE申請)です。

このページでは、企業が海外から外国人を採用する際に必要となる

  • 就労ビザの仕組み

  • 在留資格認定証明書(COE)の申請手続き

  • 入国までの流れ

  • 手続きにかかる期間

について、初めて担当される方にも分かりやすくご説明します。

外国人を海外から呼び寄せて雇用するには

就労ビザとは

7faea0e4228c569a133d98f14d4a930d_s外国人が日本に在留し、活動するためには、何らかの「在留資格」が必要です。

この在留資格のうち、日本で働き報酬を得ることができる資格を、
一般に「就労ビザ」と呼びます。

海外から外国人を呼び寄せて雇用する場合は、通常、次のような手続きを経ることになります。

  1. 在留資格認定証明書交付申請(COE申請)
  2. 海外の日本大使館・領事館等でのビザ申請
  3. 日本への入国

在留資格認定証明書交付申請(COE申請)

就労ビザを取得するためには、まず、その外国人が日本で就労できる在留資格の基準を満たしているかを、日本の入国管理局で審査・認定してもらう必要があります。

この手続きが、在留資格認定証明書交付申請(COE申請)です。

就労ビザ取得の出発点であり、最も重要な手続きの一つです。

審査の結果、問題がなければ、在留資格認定証明書(COE)が交付されます。

現在、COEは電子化されており、入管から会社または行政書士へメール形式で送付されます。

その後、会社から海外にいる本人へCOEを転送し、本人が現地の日本大使館・領事館で、COEを提示して、日本入国のためのビザ申請を行います。


主な就労ビザ(在留資格)

外国人に従事してもらう仕事の内容によって、取得できる在留資格は異なります。

主な就労ビザは次のとおりです。

(なお、就労系在留資格の一覧はこちらからご確認いただけます。)

在留資格該当する業務の範囲具体的な業務内容の例

「技術・人文知識・国際業務」

理系・文系大学レベルの専門知識外国人ならではの感性を活かす業務に該当する在留資格です。

技術・人文知識・国際業務ビザについて詳しくは、こちら


・ITエンジニア
・WEBデザイナー
・マーケティング
・貿易業務
・通訳翻訳
・事務職 など

「企業内転勤」

海外にある本店・支店・関連会社から、日本の事業所へ転勤する場合の在留資格です。

できる業務範囲は、上記の「 技術・人文知識・国際業務」と同様です。

企業内転勤ビザについて詳しくは、こちら

・海外本社から日本支社への会計担当者の転勤
・海外子会社から日本本社へのITエンジニア転勤 など

「技能」

長年の実務経験により習得した技能を必要とする業務に該当する在留資格です。

ただし、該当する業務は、法律により定められています。

技能ビザについて詳しくは、こちら

・外国料理の調理師
・スポーツ指導者
・ソムリエ
・パイロット など

「高度専門職1号ロ」

高度な専門知識を有する外国人を対象とした在留資格で、ポイント制による優遇措置があります。

高度専門職1号ロについて詳しくはこちら

・ITエンジニア
・技術者
・経営コンサルタントなど

家族を同伴する場合

外国人が日本で就労する場合、配偶者や子どもを日本へ呼び寄せることができる場合があります。

その場合、家族は通常、「家族滞在」ビザを取得します。

家族滞在ビザについてはこちらからご確認いただけます。

就労ビザ取得から入国までの期間

海外から外国人を採用する場合、入国までには通常2〜4ヶ月程度かかることが一般的です。

目安は次のとおりです。

手続き期間
COE申請準備約2週間
入国管理局のCOE審査1〜3ヶ月
海外でのビザ申請5日〜2週間

※入管の混雑状況や個別事情により、さらに時間がかかる場合があります。

そのため入社予定日の数ヶ月前から準備することが重要です。

 

在留資格認定証明書(COE)申請から入国までの流れ

 手続きの内容 場所
 1

COE申請

日本の入国管理局へ申請
(会社・本人・行政書士が申請)

日本
 2

COE交付

入管からメール形式で送付

 3COEを本人へ送付日本→外国
 4 海外の日本大使館・領事館等でビザ申請(本人が申請。その際、COEを提示)外国
 5ビザ発給
 6日本入国・在留カード交付

*「在留カード」とは、本人の氏名や住所、「在留資格」などが記載される記載された身分証明書のようなものです。

 日本
入国後に必要な手続き

【外国人本人】

  • 住居地届出(14日以内かつ、日本に上陸した日から90日以内)

【会社】

  • 外国人雇用状況届出(ハローワーク)

などの手続きが必要になります。

※当事務所では、ご依頼いただいた企業様へ、入国後の手続きガイドをお渡ししています。

海外から外国人を採用する際によくあるご相談

企業様からは、次のようなご相談を多くいただきます。

①海外から外国人を採用する場合、どのようなビザが必要ですか?

採用する職種によって取得する在留資格が異なります。

ITエンジニアや事務職などの場合は「技術・人文知識・国際業務」が該当するケースが多くなります。


②外国人採用のビザ申請は会社が行う必要がありますか?

在留資格認定証明書交付申請は、本人、企業、行政書士が申請することができます。
もっとも、実際には外国人本人は海外にいることが多いため、会社または行政書士が申請することがほとんどです。

また、実務上は、会社や外国人本人の状況に応じて、

  • 会社資料の準備

  • 採用理由の説明

  • 職務内容の整理

などが必要になるため、行政書士に依頼する企業様も多くいらっしゃいます。


③海外採用の場合、どんな書類が必要になりますか?

主に次のような資料が必要になります。

【企業側】

  • 会社案内

  • 登記事項証明書

  • 決算書

  • 雇用契約書

【本人側】

  • パスポート

  • 履歴書

  • 学歴証明書

  • 職歴証明書

※採用する職種や会社の状況により異なります。

就労ビザ(COE申請)で重要なポイント

就労ビザは、単に書類を提出するだけで許可されるものではありません。

入管では

  • 採用の必要性

  • 会社の事業内容

  • 外国人の経歴と職務内容の整合性

などを総合的に審査します。

そのため、外国人本人・会社の状況に合わせて

  • 採用理由書

  • 事業内容説明書

  • 事業計画書

などの補足資料を通じて、申請の背景を分かりやすく説明することが、審査を円滑に進めるために重要となる場合があります。

就労ビザ申請で不許可になる主なケース

在留資格認定証明書交付申請(COE申請)は、提出書類や申請内容によっては不許可となる場合があります。

企業様からも、次のようなご相談をいただくことがあります。

①業務内容が単純作業と判断される

就労ビザは、原則的には、専門的業務が対象です。

そのため、専門的業務である就労ビザ申請で、

  • 店舗スタッフ

  • 接客中心業務

  • 単純作業

などの業務を主に行う場合、許可されないことがあります。

②学歴・職歴・報酬額などが基準に適合していない

たとえば、

  • ITエンジニアとして採用予定である

  • しかし学歴要件を満たしていない(例:大学卒として扱われない学校歴である、関連学科ではない、など)

  • 関連する実務経験も確認できない

  • 日本政府が認めるIT資格も有していない

といった場合は、本人に実力があっても、就労ビザの基準を満たさず不許可となることがあります。

また、実際には基準を満たしていても、申請者側の説明不足により許可されない場合もあります。
※説明責任は申請者側にあります。


③採用理由が説明できていない

入管では

  • なぜ外国人を採用するのか

  • なぜその外国人なのか

が審査されます。

そのため、会社概要や採用理由書などを通じて、合理的に説明することが重要です。

④会社の財務状況が十分に説明されていない

入管では、会社が継続的に外国人へ専門的な業務を提供できるかも審査します。

そのため、先行投資段階にある会社などでは、決算書上、財務状況が弱く見えることがあります。

そのような場合には、事業計画書などを通じて、合理的に説明することが重要です。


海外から外国人を採用する企業様のチェックポイント

外国人を海外から採用する場合、次のような点を事前に確認することが重要です。

①採用する職務内容

まずは、その職務内容に該当する就労系在留資格があるかを確認する必要があります。

※該当する在留資格がない場合、その職務内容では原則として就労ビザを取得できません。
※いわゆる単純作業には、通常、就労ビザはありません。


②外国人の学歴・職歴・報酬など

職務内容が該当する「(就労ビザ)在留資格」ごとに、基準が決められています。外国人本人、会社、契約内容などが、基準に適合しているか確認します。

  • 大学・専門学校などの学歴はあるか

  • 職務内容と関連する専攻か

  • 実務経験はあるか

  • 報酬額は同種業務に従事する日本人と同等以上か
  • 会社側に外国人材を適切に受け入れる体制が整っているか など

③採用の必要性・会社の安定性など

  • 外国人を採用する合理性があるか
  • 会社が安定的・継続的に当該業務を提供できる見込みがあるか など


④入社スケジュール

海外採用の場合、スムーズに進んだ場合でも、入国までに2〜4か月程度かかることが多くあります。
そのため、余裕をもったスケジュールを立てることが重要です。

甘い見通しで進めると、外国人本人が不安になるだけでなく、業務計画にも支障が生じる場合があります。


C. S. AND P. 行政書士事務所のサポート

当事務所では、企業様の状況を丁寧に整理したうえで、

  • 採用理由書の作成

  • 事業内容説明資料の作成

  • 入管実務に沿った申請書類の作成

を行い、就労ビザ申請をサポートしています。

特に次のような案件のご相談を多くいただいています。

・ITエンジニアなど専門職の採用
・海外拠点からの企業内転勤
・外資系企業の外国人採用
・スタートアップ企業の外国人採用

海外から外国人を採用したい企業様へ

在留資格認定証明書交付申請(COE申請)は、

  • 採用予定の職務内容

  • 外国人の学歴・職歴

  • 企業の事業内容・財務状況

などにより、必要書類や申請方法が大きく異なります。

外国人採用をご検討中の企業様、特に初めて外国人採用をされる企業様は、どうぞお気軽にご相談ください。

採用予定の職務内容や外国人の経歴をもとに、就労ビザ取得の可能性や手続きの流れについてご案内いたします。

港区・千代田区・渋谷区・新宿区・中央区での在留資格認定証明書交付申請(就労ビザ)のご相談は、C. S. AND P. 行政書士事務所までお気軽にご相談ください。