Q&A

就労ビザの申請について、当事務所へお問合せの多い一般的なご質問を記載いたしました。

Q1.ご依頼から申請までにかかる期間は?
Q2.申請から許可までの審査期間は?
Q3.外国人の給与の額は?
Q4.飲食店のキッチン・ホール業務、コンビニ店員、工場や建設現場作業員、ホテル清掃員で、就労ビザは取得できますか?

 

Q1.ご依頼から申請までにかかる期間は?

 

通常はご依頼から2週間程度(必要書類が集まってから1週間程度)となります。

 

Q2.申請から許可までの審査期間は?

 

申請内容申請からの標準的な審査期間
ビザ認定(海外からの呼び寄せ)2週間〜1ヶ月

・上場企業または前年の給与所得にかかる源泉徴収税額が1000万円以上の企業様

・高度専門職1号(ロ)の申請

1ヶ月〜3ヶ月

 

・前年の給与所得にかかる源泉徴収税額が1000万円未満の企業様

ビザ変更・更新2週間〜1ヶ月

認定の場合、さらに本国の日本国大使館での手続きが必要ですので、申請の準備は、入社日の3ヶ月前までには始めると安心です。

*前年の給与所得にかかる源泉徴収税額の合計が1000万円以下の企業様は、プラス1ヶ月の余裕を持たれることをお勧めします。

技能ビザは、審査に時間がかかる傾向にあります。

 

Q3.外国人の給与の額は?

 

特に具体的な金額についての規定はありませんが、御社で「同じ業務をされる日本人と同額以上の報酬」が基準となります。

 

外国人の報酬については、「興行ビザ(エンターテイメントに関するビザ)」では月額20万円以上という規定がありますが、その他の就労ビザでは、「日本人が従事する場合に受ける報酬と同額以上の報酬を受けとること」とだけ定められています。

そのため、「御社で日本人と同額以上」であるか、また、他の企業の同種の職種の賃金を参考にして、「日本人と同額以上」であるかについて判断されます。

もし、御社に賃金制度がない場合、外国人雇用をきっかけとして整備されることをお勧めいたします。

1つ目の理由としては、 就労ビザを取得するためにはその外国人が「日本人と同等額以上の報酬を受けること」が条件となっていますので、自社で日本人と同等額以上であることを立証するためにも、賃金制度は整えていたほうがよいでしょう。

2つ目の理由としては、会社全体のマネジメント上の理由となります。

給与額の決定方法は各企業によりさまざまですが、給与体系が整備されていない場合、同じ業務をしている(または同じ年齢なのに)のに、日本人というだけで、外国人より給与が多い、または、少ないといった場合、どちらにせよ、不満が生まれていく原因になりますので、すべての従業員にとって納得性を高めていくためにも、御社の報酬の決定方法を制度化してみることをお勧めいたします。

 

Q4.一般的な飲食店のホール業務、コンビニ店員、工場や建設現場の作業員、ホテルの清掃員で、就労ビザは取得できますか?

特定活動第四十六号(日本語能力活用)ビザ

・外国人客の多いレストランでの通訳兼ホール業務

・外国人客の多いホテルでの通訳兼ベルスタッフ/ドアマン

・外国人向け観光タクシーの通訳兼運転手

・外国人スタッフの多い工場での通訳兼ラインスタッフ

・外国人客や外国人スタッフの多い介護施設での通訳兼介護スタッフ

などの業務については、日本の大学または大学院を卒業し、日本語能力試験N1またはBJTビジネス日本語能力テスト480点以上、もしくは、大学又は大学院において「日本語」を専攻して大学を卒業した方への就職支援措置として、特定活動第46号(日本語能力活用)ビザが新設されました。

詳しいご説明はこちら

特定技能ビザ

2019年4月より「特定技能」という就労ビザが新設されました。これにより、下記の分野にて、一定の日本語能力と技能を要する業務を行うことができるようになりました。特定技能ビザ取得のためには、各産業毎の技能に関する評価試験合格と、日本語能力(N4以上)、雇用する外国人への生活支援計画等の策定などを要します。(*なお、弊所では現在特定技能ビザの取り扱いをしておりませんので、詳細につきましては、法務省ホームページ等をご確認ください。)

建設業、②造船・舶用工業、③自動車整備業、④航空業、⑤宿泊業、⑥介護、⑦ビルクリーニング、⑧農業、⑨漁業、⑩飲食料品製造業、⑪外食業、⑫素形材産業、⑬産業機械製造業、⑭電気電子情報関連産業)

その他

下記の在留資格(ビザの種類)を持つ外国人の方であれば、上記業務をすることができますので、まずは、ご本人の在留カードを確認してください。

【在留カード見本】

 

表面

裏面

A.在留カード表面の「就労制限の有無」欄に、「就労制限なし」と記載がある場合。

在留資格欄に「永住者」、「定住者」、「日本人の配偶者等」、「永住者の配偶者等」、「特別永住者」の記載がある場合、これらのビザを持つ外国人は、日本人と同様、就労の制限がありませんので、在留カード表面の「就労制限の有無」欄に、「就労制限なし」と記載がありますので、上記業務で働くことができます。

 

B.在留カード表面の「就労制限の有無」欄に、「就労不可」と記載がありますが、在留カード裏面の「 資格外活動許可欄」に「許可(原則週28時間以内・風俗営業等の従事を除く)」の記載がある場合

在留資格欄に「家族滞在」や「留学」の記載がある場合、これらのビザを持つ外国人は、「資格外活動許可」を取得することにより、上記業務に、アルバイトとして雇用することができます。 ただし,就労時間(*1)や就労場所(*2)に制限があるので注意が必要です。また、「留学」の在留資格をもつて在留する者については教育機関に在籍している間に行うアルバイトに限りますので、ご注意ください。

(*1)就労時間:1週について28時間以内(留学の在留資格をもって在留する者については,在籍する教育機関が学則で定める長期休業期間にあるときは,1日について8時間以内) 

(*2)就労場所:風俗営業若しくは店舗型性風俗特殊営業が営まれている営業所において行うもの又は無店舗型性風俗特殊営業,映像送信型性風俗特殊営業,店舗型電話異性紹介営業若しくは無店舗型電話異性紹介営業に従事するものを除きます。